捜索

先週のある日の深夜、出張先から宿泊先に入る時、妻からのメールに気がついた。昼間現場に入っているときに着信したもののようだ。

『B‘zの稲葉さんが表紙の雑誌を探してください。オークションでも5000円くらいしてるみたいなんでよろしく』

オークションでそんな値段が付いているものが、ここにあるわけがないだろうと思った今日この頃。僕はあたりを一瞥した後、そそくさと宿に入った。

山形の田舎町では、探すべきは本屋の方だった。

整理

5月からのダイエットも順調に経過し、BMI22をきったところで安定させている今日この頃。出張中に同行者と夕食を食べているとき、ふと、若いころ自分がどれだけ食べていたかが分かるような先輩の一言を思い出した。

『オマエの食いっぷりを見てると、受け入れ(*1)がどんどん整理されていくのを見てるようで気分いいわ』

大食いもたまには人の役に立つものなのだと実感した一言だった。

(*1)自分宛の書類が届く受入箱

祖国

 3連休の中日の深夜、息子は突然鼻血を出した。これ以上布団に血をつけまいと、妻は息子の鼻をティッシュで押さえたが、一旦止まっても気になって鼻を弄ってしまうためか、その晩中何度も再発した。
 念のため翌日連れて行った病院では、それほど心配するほどのことはなく、消毒のみの処置だったが、処置を施されながら妻は、その後のことを看護師に訊いていた。

『明日から帰省するんですが』
『どのくらいですか?』
『一ヶ月くらいです』
『海外ですか?』

 外国人に間違われたことがない妻は、驚きながらも国内だということを看護師に告げていた。果たして我々一家は何人ファミリーに見えたのだろうか。

願望

今日は七夕ということで、娘が幼稚園で七夕飾りを作ってきていた。帰宅したばかりの僕に向かって、妻はとても残念そうな顔を見せながら、その飾りに付いている短冊を見てみるよう促した。

『ままよりおかねもちになりますように』

これからは娘の前で、むやみに経済状況を言わないようにしようと考えた今日この頃。妻は『なんて夢のない。。。』とあきれ果てていた。

破壊

両親や姉が相手をしてくれないとき、息子はよくプラレールで遊んでいる。今日も、坂状になった50cmほどの直線レールを振り回しながら、レールのセッティングをせがんだ息子は、一人、プラレールを楽しんだ。

苦労してセッティングしたのだから、少しは電車を走らせてほしいと思う今日この頃。せっかく作るんだから壊さないようにと何度言っても、怪獣の如く線路を破壊するという楽しみ方は変わらない。

操作

『びぃびぃびぃ、いせてよぉ〜』

パソコンに向かう僕に、似てなくもないが一音もあっていない『DVD』を握りしめ、突き出してくる息子。仕方なく準備をしてやると、息子は『じうんでぇ〜』と言いながら僕を押しのけてパソコンチェアーによじ登った。

息子は画面にメインメニューが表示されると、ワイヤレスマウスを見事に操り、お気に入りの映像を見始め、ご満悦の様子。興味のあるものは何でも覚えるのだなーと感心してしまった今日この頃。そろそろスクリーンセイバーのパスワードの変更が必要になりそうだ。

変貌

半年ほど前の精神的な落ち込みを軽減すべく、『ストレス太りしてもいいから』と食欲の赴くままに食べ続けたこの数ヶ月。先日久しぶりに体重計に乗ってみると、その液晶画面は驚くべき数値をたたき出した。

姿、形、残量などに全く変化はないが、つい先ほどまで『なかなか手に入らない魅惑の食べ物』だった冷蔵庫内の桃ラーは、『劇的な体重増加をもたらす恐怖の食べ物』へと変貌を遂げた。