疾風怒濤

帰宅の電車内。片手で吊革を掴みながら本を読んでいると、目の前のオバちゃん二人組の会話が聞こえてきた。

『この時間案外空いてんなぁ。座れてよかったわぁ』
『せやなぁ。なんや、最近歩くのも辛いしなぁ』

先ほど、二人して想像を絶するスピードでその席へやってきたのは僕の見間違いだったのだろうか。